英語でつい “No, that’s wrong.” とストレートに言ってしまって、急に会話が静かになった経験はありませんか?

日本語でも「それは違う」とダイレクトに言うより「うーん、どうかな…」とやんわり伝えるほうが自然な場面があるように、英語にも「柔らかい否定」の作法があります。ネイティブはストレートな “No” を避けるための言葉をたくさん持っていて、意見の違いをスムーズに伝えながら会話の流れを保っています。

今回は、クッション言葉・反論・別の視点の提示・会話の着地という4カテゴリに分けて、やんわり否定・反論するフレーズを20個紹介します。


クッション言葉で否定を柔らかくする(5選)

「でも…」と言う前の一言が、相手の受け取り方を大きく変えます。

1. I see where you’re coming from, but…

「言いたいことはわかるんだけど…」という意味のクッションフレーズ。相手の意見を一度受け止めてから反論に移ることで、頭ごなしに否定する印象を消せます。ビジネスチャットでも日常会話でも使いやすい万能フレーズです。

例文: I see where you’re coming from, but I think we need more time.(言いたいことはわかるんだけど、もっと時間が必要だと思う。)

2. That’s a fair point, but…

「それはもっともだけど…」という意味。相手の主張を「確かに一理ある」と認めてから自分の意見を続けるフレーズです。相手を尊重しつつ違う見方を伝えられます。

例文: That’s a fair point, but the data tells a different story.(それはもっともだけど、データは違うことを示してる。)

3. I get what you mean, but…

「言ってることはわかるよ、でも…」というカジュアルなクッション表現。“I get it” は「理解した」という意味で、相手の気持ちに寄り添うニュアンスがあります。友達との会話で自然に使えます。

例文: I get what you mean, but I’m not sure that’ll actually work.(言ってることはわかるよ、でもそれが実際うまくいくかはわからないな。)

4. I totally understand, but…

「すごくわかるんだけど…」という意味。“totally” を入れることで「否定したいわけじゃない」という誠実な気持ちが伝わります。相手が感情的になっているときほど効果を発揮するフレーズです。

例文: I totally understand, but we might want to reconsider the timing.(すごくわかるんだけど、タイミングを考え直したほうがいいかも。)

5. I hear you, but…

「うん、聞いてるよ、でも…」という意味。「あなたの話をちゃんと受け取っている」というサインを出しながら反論に移ります。相手の話を途中で遮るときにも使えるソフトな表現です。

例文: I hear you, but I’ve seen this approach fail before.(うん、聞いてるよ、でも前にこのやり方が失敗するのを見たことがある。)

穏やかに違う意見を伝え合う二人のイラスト


直接の否定を避けて反論する(5選)

“No” や “You’re wrong” を使わずに、意見の違いを伝えるフレーズです。

6. I’m not so sure about that.

「それはちょっとどうかな…」という意味。“Not so sure” で「確信が持てない」というニュアンスを出しながら、相手の意見に疑問を呈します。強い否定ではなく「自分も迷っている」という印象を与えるので摩擦が起きにくいです。

例文: I’m not so sure about that. Have you tried it yourself?(それはちょっとどうかな…。自分で試したことある?)

7. That’s not quite right.

「それはちょっと違うかも。」という穏やかな訂正フレーズ。“Not quite” は「完全には〜ではない」というニュアンスで、“That’s wrong” よりずっとソフトに誤りを指摘できます。事実確認の場面でよく使われます。

例文: That’s not quite right. The meeting’s at three, not two.(それはちょっと違うかも。ミーティングは3時で、2時じゃないよ。)

8. I wouldn’t say that exactly.

「ちょっとそれは言い過ぎかな。」という意味。相手の言い方や表現が少し大げさだと感じたときに使います。直接「違う」とは言わず、表現の程度に対して異議を唱えるニュアンスです。

例文: I wouldn’t say that exactly. It was challenging, but not impossible.(ちょっとそれは言い過ぎかな。大変だったけど、不可能ではなかったよ。)

9. That depends.

「それは場合によるね。」という意味。一言で相手の一般化に対して「必ずしもそうではない」と伝えられるフレーズです。続けて “It depends on…” と条件を付け加えると、より丁寧に反論できます。

例文: That depends. If it’s for work, sure, but for casual chat that might be too formal.(それは場合によるね。仕事ならいいけど、カジュアルな話だと堅すぎるかも。)

10. I have a different take on that.

「それについては違う見方をしてる。」という意味。“Take” は「見方・解釈」という意味で、相手の意見を否定するのではなく「自分は別の視点を持っている」と提示するフレーズです。建設的な議論のスタートに最適です。

例文: I have a different take on that. What if we look at it from the user’s perspective?(それについては違う見方をしてる。ユーザー視点で考えたらどうだろう?)


別の視点・代替案を提示する(5選)

否定だけで終わらず、「じゃあこうしてみては?」と前向きに展開するフレーズです。

11. What if we…?

「〜してみたらどうかな?」という意味の提案フレーズ。“What if” を使うことで仮定の話として柔らかく別の案を出せます。相手の意見を否定した後の代替案として使うと流れがスムーズです。

例文: What if we split the cost instead?(代わりに費用を折半にしたらどうかな?)

12. Have you considered…?

「〜は考えてみた?」という意味。相手が見落としているかもしれない視点を、押しつけにならずに提示するフレーズです。「気づいていないかもしれないから聞いてみる」という謙虚なスタンスが好印象を与えます。

例文: Have you considered talking to them directly?(直接話してみることは考えた?)

13. Another way to look at it is…

「別の見方をすると…」という意味。自分の意見を「正解」として押しつけるのではなく、選択肢のひとつとして提示するフレーズです。異なる視点を紹介するときの定番の言い回しです。

例文: Another way to look at it is that this might actually be an opportunity.(別の見方をすると、これはむしろチャンスかもしれない。)

14. Maybe it’s more like…

「どちらかというと〜な感じじゃないかな。」という意味。相手の表現や解釈をより正確なものに言い換えるときに使います。「あなたが間違っている」ではなく「言い方としてはこっちのほうが近いかも」というやんわりした訂正です。

例文: Maybe it’s more like a misunderstanding than a real conflict.(どちらかというと本当の対立というより、すれ違いな感じじゃないかな。)

15. I wonder if…

「〜じゃないかなと思って。」という意味。断言せず、疑問形で自分の考えを伝えるフレーズです。相手に考える余地を与えながら違う可能性を提示できます。「実はそうじゃないかもよ」という感覚を柔らかく伝えたいときに便利です。

例文: I wonder if that’s the whole picture, though.(でも、それだけが全体像じゃないんじゃないかな。)

スマホで言葉を選びながら打ち込む人のイラスト


会話を着地させる・前に進めるフレーズ(5選)

意見がぶつかった後、関係を保ちながら会話を終わらせるための表現です。

16. I think we just see this differently.

「お互い見方が違うだけだと思う。」という意味。「どちらかが正しい」ではなく「視点の違い」として捉えることで、対立を和らげる着地フレーズです。議論が長引いてきたときのやさしいまとめ方です。

例文: I think we just see this differently. Both views make sense in a way.(お互い見方が違うだけだと思う。どちらの見方にも一理あるよね。)

17. Let’s agree to disagree.

「お互い意見が違うままでいいよ。」という意味。意見の一致を無理に求めず、お互いの立場を尊重したまま会話を終わらせるフレーズです。英語圏では非常によく使われる、大人の着地表現です。

例文: Let’s agree to disagree on this one. No need to convince each other.(これはお互い意見が違うままでいいよ。説得し合わなくていいよね。)

18. Fair enough.

「まあ、そうだね。」という意味。相手の言い分を「なるほど、一理ある」と認めながら会話を前に進めるフレーズです。同意はしていないけれど、相手の立場を受け入れられるという柔軟さを示します。

例文: “I just don’t like that style.” — “Fair enough.”(「そのスタイルが好きじゃないだけ。」—「まあ、そうだね。」)

19. Point taken.

「おっしゃる通りだね。」という意味。相手の指摘を「受け取った」というサインです。全面的には同意しないけれど、その点については認める、というニュアンスを出したいときに使います。

例文: Point taken. I’ll keep that in mind for next time.(おっしゃる通り。次回はそれを念頭に置くよ。)

20. Can we come back to this later?

「これ、また後で話せる?」という意味。その場での決着を急がず、一度保留にするためのフレーズです。感情的になっているときや時間が足りないときに、会話をソフトにいったん止めることができます。

例文: Can we come back to this later? I want to think it through more.(これ、また後で話せる?もう少し考えたい。)


まとめ:やんわり言えると、会話が続く

今回紹介した20のフレーズはどれも、「否定する」のではなく「自分の見方を丁寧に伝える」ための言葉です。

大切なのは順番です。まず相手の話を受け取る(“I see where you’re coming from”)、そして自分の視点を示す(“but I think…”)、必要なら代替案を出す(“What if we…?”)。このリズムが自然に使えるようになると、意見が違うことが会話の壁ではなく、むしろ話を深めるきっかけになります。

Pelatでは、実際のネイティブとのチャットを通してこうしたフレーズを実践できます。やんわり伝える技術は、頭でわかるより体で覚えるほうが早い。ぜひ今日の会話から試してみてください。